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ThreadSanitizer v2、
20 倍高速化、Chromium 開発で成果

Google 技術者、データ競合検出ツール「ThreadSanitizer v2」による成果を報告。2010 年からバイナリ翻訳に代わるコンパイラベースの計装手法 (Instrumentation) を検証、ゼロから刷新。旧版比で最大20 倍の高速化を達成し、大規模なブラウザテストへの適用を実現した。

現在は LLVM・GCC に統合され、C++ と Go 言語でのデータ競合に加え、デッドロックや非同期シグナル処理エラーの検出にも対応。アトミック操作の認識により、特定困難なロックフリーアルゴリズム内の不具合特定も可能となった。Chromium 開発では半年間で約 100 件のバグを検出しており、今後は ClusterFuzz での活用や定期テストを通じた回帰不具合の監視を強化する。

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chromium.org ・Alexander Potapenko
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Chrome、Speedometer 3.0 で過去最高スコア達成

Apple、Google、Mozilla らが共同開発したブラウザベンチマーク「Speedometer 3.0」において、Chrome が過去最高スコアを記録。2022 年 5 月の Speedometer 3 開始以来 72% のスコア向上を実現。文字列分割関数「SpaceSplitString」の境界チェック削減や、重複スタイルシートの統合、特定パス描画のメモリ割り当て最適化など、実行負荷の高いワークロードを特定し、集中的な改善を施した。

V8 エンジンにおけるコード最適化の階層化 (ティアリング) に加え、ガベージコレクションの挙動を改良。アイドル時間を活用した DOM ファイナライズ処理の実行や、DOM 要素をラップするオブジェクトのメモリレイアウト簡素化により、アプリケーション実行への干渉を抑制した。これにより、JavaScript フレームワークを用いる現代的なウェブアプリケーションの動作速度が大幅に向上した。

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chromium.org ・Thomas Nattestad

Linux カーネルにおける Rust 言語採用、
実験フェーズが正式に終了

Linux カーネル開発における Rust サポートのメンテナを務める Miguel Ojeda 氏は 13 日、カーネルドキュメントから「The Rust experiment (Rust 実験)」の記述を削除するパッチを公開した。2025 年の Linux Kernel Maintainers Summit において、2022 年 (v6.1) から続いた検証フェーズの終了が合意されたことを受けたもので、Rust 言語は今後、実験的段階を脱した技術として認められた。

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kernel.org ・Miguel Ojeda